Ein Notizbuch 2

人々の言葉を記録し、引き継ぐためのブログ
 
年老いた天皇とのゲーム
先週の Der Spiegel 22号に、小さく掲載された記事が気になって
訳してみた。おそらく日本のメデイアで、今上天皇がご不満を示された
と話題になったことを受けての記事だと思う。



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日本の総理大臣、安倍晋三は、君主国・日本の従順な下僕という姿を自ら好んで示そうとする。が、この度、安倍は明らかに天皇明仁(83)の怒りを買ってしまった。聞くところによれば、その背景には、隠れた軋轢があると言われる。

このことは、日本が改革を遂行することがどれ程難しいかを浮き彫りにする。また、さらに、安倍がこの表向きは尊敬しているかに振る舞う天皇と、いかに問題的なゲームをしているか、を示している。

この一件は、まず、天皇の退位を可能とするべく皇室典範の改正という懸案として、差し障りなくスタートした。明仁自身が昨年、退位したいと表明したのだ。この時、後継者問題と共にようやく認識されたのは、日本社会の高齢化が天皇家をも襲っていたということだった。

19人の王子と王女たちが控えているのみで、天皇からすれば、それでは、すべての天皇の責務を果たすにはあまりに少なすぎる。そのうえ、19人のほとんどが、相応の年齢に達している。天皇と日本人の多くは、天皇の人としての役割が現代的な法律によって継続的に広がっていって欲しいと願っている。王女たちが一般市民と結婚した後も、宮廷に留まることが許されることで。

しかし政府が計画しているのは、それとは異なり、明仁に対する特別法の制定だ。批判者たちは、安倍が改革のチャンスを故意に捨ててしまっていると非難する。というのも、民主主義的な思想を持つ明仁とは違って、安倍は、皇室の人員不足こそ適当と思っていると、言うのだ。

安倍の反動主義的支持者たちは--第二次世界大戦中、敗戦まで、神として崇められた--天皇を、再び、この宗教的な役割に、強引に留めおきたいと思っているのである。そして、そうすることによって、天皇を大衆から遠ざけたいと思っているのだ。天皇は、正に、このことを阻もうとしているのである。

天皇は、戦後、比較的オープンにやってきたこの君主国を維持したいと思っているという。けれども、そのためには、強力なスタッフと改革が不可欠なのだが、安倍は、天皇に対し、お辞儀をしながら、改革することは拒否しているわけである。


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全国民の象徴として、国民に近づき、責務を果たそうと努めてきた
今上天皇と、天皇を大衆から遠ざけたいと思っている安倍と、安倍の
反動主義的支持者たち、という構造を的確に捉えた記事。

国内の当事者である私たちからすれば、事は一層深刻だ。
すでに安倍と安倍の支持者たちの勢力は、明仁天皇を辞めさせるほどの
権力を持っているように見える。
彼らにとって都合のいい天皇を据えたいと思っているように見える。

私たちは、彼らが勝手に決めてしまったことに抗議も示さなかった。
私たちは、憲法が定める、日本国民総意の象徴天皇を守れなかった。
今上天皇は、誰よりも憲法を大事に思っていたからこそ、
象徴として生きるにはどうしたらいいのか、とずっと努力されて
きたのに。

ああ、今なら解る。石川健治氏がおっしゃっていた。
「天皇が憲法の重しだった。」

| Till*eulenspiegel | 日本-Japan | 03:18 | comments(0) | trackbacks(0) |

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