Ein Notizbuch 2

人々の言葉を記録し、引き継ぐためのブログ
 
初心のうた
8月26日、同志社グリークラブのメンバーである一人の学生から、
三大学サマーコンサートが京都の同志社大学寒梅館であると聞いて
出かけた。

このグリークラブの実力についてはすでに知っていたが、改めて
素晴らしいと思ったのと、この日彼らが歌った『初心のうた』に
心動かされて、その詩を書き残しておこうと思う。


『初心のうた』はピアノ独奏による伴奏で、
全部で、「初心のうた」「自由さのため」「とむらいのあとは」
「でなおすうた」「泉のうた」という5曲からなっていた。
うち、3曲目の「とむらいのあとは」はアカペラだった。

作詞は木島 始、作曲は信長 貴富。

この日の指揮は、沖村 明彦、ピアノは松井萌。

男性合唱とピアノのための『初心のうた』(youtube には混声もある)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「初心のうた」

どこを とおろうと
ほしを みあげ
ひとり ひとり つきとめよう
まちや くにの しくみを
ころしや つくり かりたてる
くにと ひとの しくみを

どこを とおろうと
ほしを みあげ
ひとつ ひとつ まきなおそう
まちや むらで はぐるまを
かくれた かぎを さがしあて
ゆめを うごかす はぐるまを

どこを とおろうと
ほしを みあげ
ひとり ひとり つきとめよう
わたしたちの みらいを
アジアの かがみに うつる
わたしたちの みらいを



「自由さのため」


酔いつぶれされるな
    空のめまいに
海のめまいに
    泳ぎきる訓練で

筋肉が燃え 
    こころ落ち着けば
肌の微風が
    芯までここちよい

独り飛び
    独り潜って
手ごわい敵である
    自己に耳傾けよう



「とむらいのあとは」

(たおれたひとの
 たましいが
 わたせなかったもの
 かぞえよう

 めあきめくらに
 そらのいろ
 きわどい あいずかわす
 みちあんない)

たおれたひとの
たましいが
うたえなかったもの
ゆめみよう

銃よりひとを
しびれさす
ひきがね ひけなくなる
歌のこと



「でなおすうた」

あるものは野戦の地から
わたしたちは帰還した

   古墳の秘密を
   解読する
   ノートへ

あるものは被曝の地から
わたしたちは帰還した

   毒で変質する
   細胞とらえる
   レンズへ

あるものは疎開の地から
わたしたちは帰還した

   下宿の畳へ
   古本の押し花へ
   若すぎる遺書へ

   決意の死から
   生きのびかたへ
   銃把から
   ペン軸へ
   冬から
   春へ

   長かった凍結地(ツンドラ)から
   芽生えふく風へ

   軍靴の駈歩から
   無理強いされた挙手の礼から

   尊敬の微笑みへ
   知識のよろこばしい収得へ
   そしてふたりの愛のむつまじさへ

わたしたちは帰還した はずだった


「泉のうた」

とおくまで 歩ける足が
  ひとり
 ひとり
    ひとり
ひとり 歩ける足が
ひろい 道を つくりだす
踊れる おどれる
ひろい道が あるといいな

ランランラン ランランラン

ひそかに つぼみは 考える
どちらに むかおうかと 考える
おおきな 太陽が 夢を きめる
ひそかに つぼみは 感じてる

ランランラン ランランラン

どこまでも 清水をもとめ
  ひとり
 ひとり
    ひとり
ひとり清水をもとめ
未来へ とおく はるばると
じぶんの じぶんの
泉を さがし 手にいれよう


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

実際の歌を聞いて、力強く繰り返すリフレインで心に残ったのは、

「酔いつぶされるな」「無理強いされた挙手の礼から」

「とおくまで 歩ける足が 。。。
 おどれるひろい道が あるといいな」

というところ。もちろん、すべての詩句が輝いていた。


通りを、思い思いの言葉を語ってデモをする若者がいて、
合唱という形で、ときに合宿して、歌に思いを託する若者がいる。

息苦しいほど希望が少ない夏の空気を吸い込みながら、

神は近くにあって
 しかも捉えがたい。
 しかし、危険のあるところ、
 そこには、救いもまた育つ。

Nah ist
Und schwer zu fassen der Gott.
Wo aber Gefahr ist, wächst
Das Rettende auch.

ヘルダーリン『パトモス』を繰り返し思い出す。



| Till*eulenspiegel | 日本-Japan | 15:03 | comments(0) | trackbacks(0) |

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