Ein Notizbuch 2

人々の言葉を記録し、引き継ぐためのブログ
 
「抵抗権」を学ぶ 3
沈在宇氏の論文 『抵抗権』より (鈴木敏夫訳)

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供)ー9餡鳩法の構成原理としての抵抗権


法治国家、あるいは、法治国家憲法と言う時、
それは何を意味しているのか。

現代の法治国家概念は、単純に法として組織され、法として治める
形式的法治国家を意味するのではない。

そうではなくて、法の内容と、法の価値に拘束される実質的法治国家を
意味する。

すなわち、人間の尊厳と価値、そして人権を尊重し保護することを
その目的とする法治国家を言う。

したがって、現代の自由民主主義法治国家憲法は、国家権力を
このような法内容と法価値をもって拘束している。

(この点で、日本国憲法の第97条の基本的人権を削除し、
日本国憲法第98条の、国家権力が尊重しなければならない憲法を、
第102条で、全て国民は、この憲法を尊重しなければならないとし、
拘束されるのは国民になっている自民党の憲法改正草案
では、
法治国家は達成されない。)

拘束するための、憲法上設けられたさまざまな制度が以下である。

権力分立制度

憲法裁判制度

弾劾制度

議会制度

選挙制度

司法権の独立

多党制制度

言論、出版、集会、結社の自由などの保障

表現、批判、反対、示威の自由などの保障


これらの制度は、国家権力の濫用を防止するためのものとして、

制度化された抵抗権

の機能をする。

憲法上の制度がまだ準備されていないか、または準備されていても
憲法的現実としてその規範力が発揮されていない場合は、
「制度化された抵抗権」は援用できない。

ケーギは、「制度化された抵抗権」を<憲法内的抵抗>といい、
「制度化されていない抵抗権}を<憲法外的抵抗>と呼んでいる。


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これらの憲法上「制度化された抵抗権」について、一つ一つ考えてみた。
権力分立制度は機能しているだろうか。一人一票裁判で繰り返される
「違憲状態」判決を思うと、司法と立法が分立しているとは、
どうしても思えない。

憲法裁判制度は無い。

3分の2の強行採決の連続で、国会が軽視されている今、議会制度は
機能しているとは思えない。

選挙制度はどうだろう。司法権は?『絶望の裁判所』を書いた
瀬木氏の話を聞いた。原発訴訟を思い起こしても、独立しているとは
思えない。これで、共謀罪が強行採決されてしまったら、
言論、出版、集会、結社の自由は? 表現、批判、反対、示威の自由は?

果たして、今もうすでに、この国で「制度化された抵抗権」の規範力は
失われかけているのではないだろうか。

国家権力の濫用を防止するための抵抗の余地はあるのだろうか。


なお、第102条で明らかになったように、自民党憲法改正案が目指して
いるのは、法治国家憲法ではない、ということだ。



| Till*eulenspiegel | 憲法 - Verfassung | 02:08 | - | - |

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